第2回 「いじめ」の思い出(2006/12/07掲載)

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 わたしには小学校3年生のころ、苦い思い出があります。これは今で言う「いじめ」だったのかもしれません。いつも5~6人の仲間が放課後や休日など、ソフトボールをしたり、鬼ごっこや缶けりなど体を動かす室外での遊びに熱中していました。今のようにテレビゲームやパソコンなどなかった時代です。

 ある日、遊び疲れたあとに、ガキ大将(面倒見の良い)のおごりでラーメンを食べた時のことでした。彼はコショウのふたを取り、仲間の一人の器にゴソッと入れたのです。わたしはその時、その嫌がらせを止めることもできず、注意することもなく、見て見ぬふりをしました。入れられた子は歯を食いしばり、何食わぬ顔で食べていたので、内心ホッとしたものです。そのときの仲間は忘れてしまったようですが、わたしの中ではその光景が今でも忘れられず、心の傷となり今も残っています。

 その後、そのガキ大将はいじめっ子から心機一転、中学生になると自らクラス委員長の役を引き受け、卒業までの3年間、ずっと委員長を務めあげました。皆が嫌がる雑用などを黙々と一人でやり続けたので、当然同級生の信頼も増し、部活動ではキャプテンとして頑張り、陸上部ではアンカーを務めるようになりました。卒業後いつのまにかわたしにとって彼は大切な友人の一人となりました。

 話しは変わりますが、ここ数ヶ月の「いじめ」の実態を考えてみますと、地域社会において後手後手の取り組みが数多く見受けられます。児童や生徒が事故や事件に巻き込まれたとき、責任の所在を明確にしないため、真実を把握することや現場からの報告が正確に伝わりにくい状況に陥っているように思われます。最近の報道では学校長や教育委員会の発言が二転三転してしまい、全国の「いじめ」や「いじめによる事件」の類似ケースが噴出し、まさに氷山の一角と言わざるを得ません。

 本来は報告することを恐れるのではなく、もし最悪の事態となってしまった場合でも、速やかな原因究明はもちろんのこと、まず現況や事態を把握し、関連している児童や生徒の心のケアおよび生活指導が優先課題として取り組まれるべきではないでしょうか。また学校側ではその取り組みや問題解決のための指導内容こそが、教育委員会等においても正当に評価されるべきと考えます。

 わたしたち大人は「いじめ」の問題をもう一度根底から見つめ直し、今までのように誰かに責任を押し付けたり、誰か一人が責任をとるのではなく、地域社会全体の責任として取り組む必要があります。

 一番大事なことは、子どもは親の背中を見て育っていることを肝に銘じ、わが子も地域の子ども達も、思いやりや友達の痛みがわかる子どもに成長できるよう、これからも社会の一員としてしっかりと見守っていくことです。そして学校や教育委員会を非難する前に、家庭で考えなければいけない事は、どんなことがあっても逃げずに、わが子と正面から向き合うことなのだと考えます。

 自分もあの時のコショウ事件を忘れることなく、今度は友人のために自分のために、コショウを入れたガキ大将に「やめろよな」と言える人間になってみようと思います。いじめはひきょうな行為です。そして、「いじめ」を止めることができるのは、実はあなた自身なのです。

 

第101期民報サロン執筆 塩田恵介

会津柳津温泉「花ホテル滝のや」経営。河沼郡柳津町柳津在住、46歳。旅行会社に3年間勤務したあと家業を継ぎ、現在は多彩な分野の人を招いての講演会を毎月開催。趣味は観光ボランティアガイド。

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